趣味工房 HIRO-G


<  トラ技ボードの安定化 >

 トラ技ボードのキー入力、画面表示が不安定で、表示の文字化け等が頻繁に発生する件に関し、ND80ZV本体は、拡張ボードでも問題が発生していませんので、原因はトラ技ボードにある筈でです。 先ずはキーボードの接続フラットケーブルを、 50cmから30cmに短くすることで、そこそこ良くなりましたが、まだかなり文字化けが発生しました。

 オシロでもいろいろチェックしましたが、よく分かりませんでした。 CPUのスピードが上っているため、タイミングが狂った事も考えられ、そうなると厄介なことになるなあと思いながら、トラ技を再度最初からじっくり読み直しました。  読み直している中で、第7回’84年7月号「64k DRAMボードの製作」のP416、417に 「MREQラインにはノイズ対策をする。」という興味深い記載を発見、その対策として次項の方法も記載されていました。

@ 写真1のようにインバータを2個入れ、その間に680PF程度のセラミック・コンデンサを入れる。

A アドレスバスは全て5k程度の抵抗でプルアップする。

 アドレスバスはND80ZV本体でほとんどプルアップされているので、A0〜A2までを5.6kでプルアップし、ボード上で余っていた04のインバータ2個を使用して、写真1に従い回路を追加しました。

 その結果、写真4、5のように、ほとんど文字化けは発生しなくなりました。たまに、一箇所だけ白く化けることもありますので、まだ完全ではありませんが、テストを続けるには問題はなさそうです。

 しかしながら、写真4のようにBASICでのINPUT文のエラーは直っていません。この原因の追究は一筋縄では行きそうもありませんので、とりあえず、トラ技ボードは安定しました。

 写真2(トラ技:’84年1月号P383)、写真3(トラ技:’81年11月号P332)はCP/MボードとPC8001のキーボードの接続に関する参考資料で、トラ技’84年4月号、P395の「キーコードテーブルのダンプ・リスト」を、PC8001キーボード用に変更するための参考資料です。す。



写真4 BASIC実行画面


写真5 ダイレクト実行画面


< 今後の予定 >

 @ トラ技ボードの基本ROMのBASIC関連解析:中断
   安定化: ほぼ完了
 A トラ技ボードのスキャニング不具合の解消: 完了 
 B 拡張ボード用FDD制御ボードの製作とラックの改造: 製作中
 C FDDの調査と現物の調達: 継続中
 D 拡張ボード用FDD制御ボードのテスト
   

BASIC No12


BASICマシン復元進捗  ・トラ技ボードの安定化
2013年10月12日


写真1 トラ技ボード安定化対策



写真2 キーボード・スキャニング回路



写真3 PC8001キーボードとの接続参考図