趣味工房 HIRO-G
< MBASICのインストール テスト結果 >
MBASICについては、既に「CP/M No5〜8」でPC6001とPC6601で取り扱いましたが、今回もそのretroarchive.orgサイトからダウンロードしたMBASICのCOMファイルを使用します。
何分、出来たばかりで何のツールも持っていない復元CP/Mマシンですので、アプリのインストールも工夫が必要です。 下記の手順はあまりスマートな方法ではありませんが、他のアプリをインストールする場合にも使えますので、現状では基本となるやり方のひとつと思います。
< MBASIC(他アプリ)のインストール手順の概要>
@ 基本的には、ダウウロードしたMBASICのCOMファイルを、CP/Mを立ち上げたRAM上の100番地から書込み、書込んだものをCP/MのSAVEコマンドでFDへセーブするというものです。 セーブ用のFDは、前回「CP/M No19」で作成した「システムディスク」を使用します。
A システムの立上げとMBASIC(他アプリ)を100番地から書込むためには、前回作成した自動立上げプログラム(IPL)であるMCPMIOのROMをベースに、MBASIC(他アプリ)「転送用のROM」を作成します。
B システムディスクを2DDのFDDへ挿入し、Aで作成した転送用ROMをND80ZVの増設RAMボード上のモニタROMソケットへ入れ電源を入れる。 写真1のようにCP/Mが立ち上がり、MBASICは100番に転送されているので、次(写真2)のようにSAVEコマンドでFDへセーブする。 コマンドラインは次の通りです。
a>SAVE 95 MBASIC.COM
SAVEされたかどうか、dirコマンドで確認。(写真3)
C 写真4以降はセーブしたMBASICをシステムへインストールして、正常に機能するかどうかの確認結果です。 写真5のように簡単なTESTプログラムを作成し実行しました。 結果は写真6のように正常に実行されましたので、MBASICのSAVEコマンドで「TEST.BAS」名でFDへセーブしてみました。
一度リセットしてdirコマンドで確認(写真7)した結果、無事にセーブされていたので、写真8のように再度MBASICを立上げTESTプログラムをLOADし、LOAD結果をLIST表示させると写真10のようにセーブしたプログラムと全く同一であることを確認しました。
以上、今回の一連のテストの結果からMBASICは正常にFDへセーブされ、正常に機能することを確認しました。 この結果により、同様の方法で他のCOM(BIN)形式のアプリもFDへセーブする事が出来そうです。
< 転送用ROMについて >
転送用のROMの作成方法はいろいろ考えられると思いますが、当方は次のような構造でROMを作っています。
@ 先ず、ROMのゼロ番地にMBASIC(他アプリ)を8000番からのRAM上へ転送するプログラムを置きます。 実際に転送するアプリはROM上の 0200番地から書込んでいます。 実際のプログラムの中心は、次のような定番の転送プログラムです。
0000 31 00 80 SPの初期化 0003 21 00 02 転送元先頭番地 0006 11 00 80 転送先先頭番地 0009 01 00 F5 転送バイト数(MBASIC) 000B ED BO
A 次にIPL(MCPMIO)を転送用に変更して0010番地から0IFE番地までに配置します。 転送用に変更した点は、スタート番地が10番地繰り上ったバイアス分と、最初の8255の初期化、バンク切換とバンク切換直後にMBASIC(他アプリ)を8000番からRAM上の0100番値へ転送するプログラムを追加する点です。 実際のプログラムのダンプリストはAPPLI_BASE..TXTです。
B Aの様に変更したプログラムは、他のアプリも0200番地から書込むことで同様に転送できるので、転送用ROMのベースプログラムとなります。 但し、アプリは最初の段階で、一時的にRAM上の8000番地へ転送する必要がありますので、現状のシステムでは、転送できる上限はVRAMの手前のEFFF番地までであり、28KBとなります。
また、このプログラムの「0009番地」と「01F6番地」は実際に転送するプログラムのバイト数に変更する必要があります。
写真9 テスト中の画面例
写真10 TESTプログラムのLOAD結果の確認画面
< 今後の予定 >
@ MBASICのインストール テスト: 完了
A STARTREKゲームのインストール
B トラ技ボードへのFDD制御ボードの活用
C RS232Cの増設
CP/Mマシン復元進捗 ・MBASICのインストール テスト結果 |
2013年11月27日 |
写真1 CP/M立ち上げ画面
写真2 SAVEコマンド入力画面
写真3 MBASICのセーブ確認画面
写真4 MBASICインストール画面
写真5 TESTプログラム作成画面
写真6 TESTプログラム実行とプログラムのSAVE実行画面
写真7 TESTプログラムのセーブ確認画面
写真8 TESTプログラムのLOAD実行表示画面
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