趣味工房 HIRO-G
< FDD コントロール・ボードの不具合調査 >
前回、菱田照久氏のトラ技連載「つくるパーソナル・コンピュータ 第10回」、1984年10月号、P417〜P424に準じてFDDコントロール・ボードを制作し、トラ技記載のファーマット・プログラムによるFDDの起動テストを実施しましたが、正常に起動しなかった点に関し、 先ずはハードに関し調査しましたが、特に不具合個所は見つからず、プログラムの打込みミスもありませんでした。 因みにフォーマット・プログラムは、写真1の同連載の第13回の1985年1月号、P436に記載されている写真2の「リスト13−1 ディスケットのイニシャライズ・プログラム」です。
再度、トラ技の内容をじっくり読み直した結果、次のことが分かりました。
@ READ、WRITEデータのやりとりはDMA方式である。
A DAM方式では一般にDMAコントローラ(例:μPD8257)を使う。
しかし、当該コントロール・ボードは、回路を「工夫」することで、DMAコントローラを使わない、ユニークな回路となっていることを初めて知りました。
「工夫」とは、写真3の「READ関連のタイムチャート」で記載されている、DMAモードにおけるデータの転送は、「DRQ信号」が発生するごとに、DACK(−)、RD(−)をアクティブにすることで行うことを利用するものらしいのです。 この記載を基に「工夫」と関連するプログラムの箇所を調べ、BD89H〜BD96H番地であることが分かりました。 具体的にどの部分でトラブルが発生しているか順次調べた結果、BD91H番地でループから抜け出せず、写真2のBD94H番地へ進めない状態であることが分かりました。
このユニークな仕組みを理解し、問題を解決するためには、μPD765Aの基本的な使い方を十分把握しないと達成できないと思われたので、写真4、5の資料を新たに入手ししたので、学び直しながら対応します。
今、思えば、「CP/M手作りマイコン」の場合は、Non-DMA方式であったので、CP/Mマシンの復元作業がスムースに出来たのではないかと思いますね。 スムースに進めば、学ぶ事もそれなりと言うことですね。
写真4 トランジスタ技術SPECIAL誌
写真5 インターフェース誌
< 今後の予定 >
@ FDDコントロール・ボードの不具合調査: 調査継続中
A FDDコントロール・ボードのテスト:
B CP/Mシステム復元の可能性の検討:
C CP/Mシステム復元作業:
D グラフィック・ボードの製作:
2016年1月28日 |
写真1 第13回表題
写真2 イニシャライズ・プログラムの一部
写真3 READ関連のタイムチャート
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