趣味工房 HIRO-G





< 新ND80KL/86マイコンボードの組立とテスト  >




 前回、新マイコン独立化セットの組立とテスト結果を報告しましたが、この独立化セットを動かすには、Z80では非力さが出てしまいます。 特にカラー表示のスピードにその影響が現れますので、インベーダーゲームのようなスピードが必要なゲームをカラー表示することは困難と感じていました。


 そう考えていた矢先、さすが中日電工さんですね。 ND80Z3.5のバージョンアップはすでに始まっておりました。 CPUはZ80ではなく川崎製鉄が製造販売していたZ80互換のKL5C80A12を使うというものですが、このCPUは既に生産中止品ということです。 しかし、今のところまだ市場には出ているようです。  


 何とこのボードは、ND80Z3.5バージョンアップだけでなく、開発途中でパワーアップし、AMD社のAM188CPUボードに差し替えることでPC9801の仲間の16bitマシンに変身できる優れもののボードになり、ボード名もND80KL/86マイコンボードとしてキットで製品化されました。


 と、言うことで、そのND80KL/86マイコンボードを入手し、当方は、取りあえずZ80互換の「KL5C80A12 CPUボード」を購入しました。


 組立は、説明書通りに進めると何の問題もなく組みあがりますが、CPUボードとRAMボード取付け用のヘッダーは、歪みなくボードへハンダ付けできるように、予め各ボードのコネクターへ差し込み、その状態でボード上へハンダ付けしました。 そうすることで、各ボードの抜き差しがスムースにできます。 写真1がその状況です。


 写真2は、組立途中で7セグメントLED関連までの動作テストができるため、正常に表示できることを確認している写真です。 テストはPIC16F883を実装し5V電源をONすれば、右から左へ0〜Fが順次連続して繰り返し表示され、テストはOKでした。


 写真3は組立終了後、システムROMはND80Z3.5用ROMのKL5C80A12版である「N3KROM1D(27C256)」を使用し、「KL5C80A12 CPUボード」「IS61C5128 RAMボード」を取り付け、DS1をKL5C80A12用にセットして電源を入れた状態です。 7セグメントLEDはすべてゼロ表示となり、TK−80互換で作動することを確認しました。


 次回は、先日中日電工さんから送られて来ました、新マイコン独立化セット用のシステムROMを使い、新マイコン独立セットと連結しZ80とのスピードの差を体感したいと思います。



< 2018.11.7 追記 >


 RAMボード上のSRAM 「IS61C5128」がバックアップ用ボタン電池(3V)では、保持電圧最小値2.9Vを確保できないためバックアップできないことが判明しました。 

 このボードを単独で使う場合以外は、あまり影響はないと思いますが、対処方法は、中日電工さんの次のサイトで確認することができます。


 ・RAMのバックアップはできません


 ・RAMのバックアップはできません(2)



BASIC No66


< 新ND80KL/86マイコンボードの組立とテスト >
2018年11月5日


写真1 ボード組立途中




写真2 7セグメントLED表示テスト




写真3  ボード完成テスト