趣味工房 HIRO-G


< FORMAT_ST ROMの詳細その2 >

 
 前回のCP/M No38では、「スクリーンカーソル制御用テストプログラム」につきましてはキー入力とCRT表示機能をモニターもどきに活用しましたが、今回は、このプログラムの本来の機能(写真1)についてテストした結果を報告します。 本プログラムの詳細を知りたい方は、書籍「CP/M手作りマイコン2」のP28〜33を参照ください。


 機能の確認テストは、「FORMAT_ST」 ROMのROM上の003FH番地(プログラム上では000FH番地)の一か所の命令文を、次のようにオリジナルに戻すだけで実行できます。


 003FH番地(ROM)  C3 40 01 → CD 1E 01


 因みに変更したダンプリストは次の通りで、赤文字の部分が変更する部分です。 尚、今回のテストに必要な部分は、「FORMAT_ST」 ROM上の0000番地〜0163H番地までです。

無断転記、転用は「CP/M手作りマイコン」著者の著作権に抵触しますのでご注意願います。


 ダンプリスト:  CARSOL_TEST.docx


 テストを実施したシステムの構成は、前回CP/M No38と同じです。 写真2のフルキーボードは、CP/M No35で報告しましたエンコーダー付きの改造フルキーボードです。 写真3はシフトスイッチの機能の詳細です。

 CTRL(コントロール)スイッチを使用してカーソル移動コードの確認と移動機能の確認をしました結果、写真4のように本プログラムのカーソル制御は、2000文字対応(80X25)にハードウエアをバージョンアップした場合でも正常に機能しました。 


 写真5〜写真7は、シフトスイッチのON/OFFの状態で、キー入力のコードが正常に出力されることをLEDの点灯状態で確認したものです。


 写真5は、通常のキー入力のスタンバイ時のLED点灯表示で、シフトスイッチが何れもOFFの状態を示しています。 

 写真6は、CTRLシフトスイッチのみONにした場合のLEDの状態で、全消灯です。 

 写真7は、CTRLシフトスイッチをONにして、各機能に対応する英文字のキーを押すことで、上位4ビットがマスクされ、カーソルの移動コードが出力されることによりカーソルが目的の位置へ移動します。

 以上の結果から、「スクリーンカーソル制御用テストプログラム」は、正常に機能することが確認できました。

 次回は、「FORMAT_ST」 ROMを使ってフォーマットしたFDのリード、ライトのテストを実施するための「リード/ライトテストプログラム」について、ダンプリストを記載してプログラムの内容を説明します。



写真5 シフトスイッチOFF(40H)の状態




写真6 CTRLシフトスイッチのみON(00H)の状態




写真7 「CTRL+K」のLED表示(0BH)の状態



CP/M No39


・FORMAT_ST ROMの詳細その2 
2017年7月7日


写真1 スクリーンカーソル制御用テストプログラムの機能





写真2 改造フルキーボード





写真3 シフトスイッチの機能





写真4 カーソル制御機能テストの例